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どうも、丸山です。
先日、NODA・MAP第20回公演「逆鱗」を観劇しに大阪のシアターBRAVAに行ってきました。
アマチュア劇団とはいえ、座長をしてるんでたまにはプロのお芝居を観て勉強しないと!
って言う訳でも無く、家内が昔からファンなので付いて行った感じです。
どんな内容かとか何にも調べずにただただ行きました。
会場前の看板にこんな感じで松たか子、瑛太、井上真央、阿部サダヲの看板が置いてあったので、
あっ、ちょっとコメディ的な内容なのかなあとか思って気軽に見ることにしました。
…全然、違うし。全然コメディなお話じゃないし。
「人魚は、ひとつの「逆鱗」を食べる」
昔々の昔々の昔々のその昔、
沈没船の窓越しに交わした人魚と人間の約束。
その約束を果たすために、
人魚は人間のふりをして、自ら志願し地上に現れた。
だが、その人魚が現れた場所は、
海中水族館の「人魚ショー」の真っ只中。
そこで人魚は、人魚のふりをした人間と出会う。
やがて深夜の海中水族館、
そこに運び込まれてきたある「モノ」とともに
物語は深い深い海の底へと潜り込んでいく。
そこに、見えてくるものは…。
人魚役の松たか子の語りから舞台ははじまります。
海中水族館を舞台に前半は、人魚をめぐり、鵜飼の鵜や、人魚研究者、人魚伝説、見えないものが見える等
様々なキーワードを散りばめながらコメディ的に進んでいきます。
後半は、この人魚が人間魚雷の比喩であるということが明かされ、
欠陥が多く特に戦果を上げることも出来ず散っていった若い命、
そして、その状況下、深い海の中で発することさえ出来なかった声。
重く冷たい機械音との対比で、阿部サダヲが自虐的に語るシーンからもう涙が止まりませんでした。
そして、ラスト、深い海中で特攻することさえ出来ず無くなっていく瑛太と、それを見守る構図の松たか子。
この構図がただ綺麗で、印象的でした。
3回のカーテンコールで、開場はスタンディングオベーションに包まれていましたが、
二人共泣きすぎて立って拍手出来ませんでした。
過去の野田作品から見ると割と解りやすい、、、らしいこの作品。
沢山勉強になることがあったんで、是非次回作に活かしたいと思います。
では!